主催:国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構

 宇宙空間においては様々な放射線が飛び交っており、それらが電子機器の誤作動などの影響を及ぼします。このような放射線の電子機器への影響については、これまでも宇宙電子機器開発において評価されてきたところですが、宇宙産業の多様化に向けて地上での汎用品の放射線耐性の評価も重要となってきています。

 このような背景を踏まえ、今回の勉強会では放射線影響やその評価手法を紹介し、民間企業における照射利用ニーズに関して意見交換を行いました。会場には64名にご参加いただき、パネルディスカッションでは「なぜ、いま宇宙放射線による電子機器の影響評価が必要か」「地上で必要とされる試験とその現状」「世界における対応と我が国における対応の予定と今後の狙い」について活発な議論をいただきました。参加者からのアンケート調査結果では、宇宙放射線や照射場に対し馴染みがない方々がほとんどのため、難しいとの回答も多数ありましたが、殆どの方が本勉強会の内容に満足をいただけました。次回は放射線影響の詳細シミュレーション等の紹介を計画し、皆さまの宇宙放射線影響に対する理解を深めて参ります。