主催:一般社団法人クロスユー

衛星測位システムとは、衛星からの電波によって位置情報を提供するシステムのことで、米国のGPSがよく知られておりますが、日本も準天頂衛星システム「みちびき」を整備中で、その能力も向上しつつあります。いつでもどこでも利用できる安定した衛星測位サービスを実現するため、GPS衛星と互換性を持ち、GPS衛星と一体で利用することができる「みちびき」は、2018年11月にスタートし、衛星測位のサービス環境が劇的に進化してきております。現在の4機体制から7機体制への移行が計画されており、さらなるサービス向上が期待できます。特にCLASと呼ばれるcm精度の位置情報システムは、車や農機具の自動走行はじめ、防災などにも大きく貢献できると考えられています。

日本は台風や豪雨などの気象に始まり、地震、津波、火山噴火など自然災害が頻繁に発生する地域であり、防災対策が非常に重要になります。衛星技術は、災害の予防、早期警戒、被害評価、救助活動などのあらゆる段階で防災・減災に貢献しています。気象衛星もひまわり10号には赤外サウンダーが搭載され、線状降水帯の観測など、より防災への貢献ができると期待されています。

当イベントでは日本の宇宙技術、特に準天頂衛星のサービスなどを利活用した防災の取り組み事例を紹介し、今後の可能性や民間のビジネス機会についても討論していきます。

開催日時や会場など、プログラムの詳細については、以下をご参照ください。

◆開催概要
【日時】2024年1月29日(月)
    第一部 セッション 16:00開始(15:30開場)
    第二部 ネットワーキング 18:50開始
【会場】X-NIHONBASHI TOWER(東京都中央区日本橋室町2-1-1 日本橋三井タワー7階)
【形式】リアルイベント(会場/In-person)
【定員】先着100名(先着順)
【参加対象】すべての方
【参加方法】要事前登録 https://req.qubo.jp/X-NIHONBASHI/form/240129
【参加費】第一部 トークセッション 無料
     第二部 ネットワーキング 2,000円(税込)
     ※クロスユー会員は無料
     ※お申込みまでにクロスユーご入会頂いた場合には会員価格でご参加いただけます。
      ぜひクロスユーHPより入会申し込みをお待ちしております。
      (入会に先立ち、面会を経る必要があります)
【主催】一般社団法人クロスユー
【共催】東京大学、三菱電機株式会社
【後援】内閣府宇宙開発戦略推進事務局、気象庁、海洋研究開発機構、防災科学技術研究所

◆タイムスケジュール
【第一部】
16:00 主催ご挨拶
16:05 はじめに
    内閣府宇宙開発戦略推進事務局 準天頂衛星システム戦略室 三上 建治 氏
16:10 「準天頂衛星システム センチメータ級測位補強サービス(CLAS)の最新状況」
    三菱電機株式会社 鎌倉製作所 主席技師長 藤田 征吾 氏
16:25 基調講演『次世代CLASとその防災利用』
    三菱電機株式会社 先端技術総合研究所 主席研究員 佐藤 友紀 氏
    三菱電機株式会社 情報技術総合研究所 研究員 赤間 慶 氏
16:55 ひまわり10号による新しい気象観測の幕開け
    気象庁 情報基盤部気象衛星課 衛星運用事業管理官 別所 康太郎 氏
17:25 ソニーの地球みまもりプラットフォームにおける日本の宇宙技術の活用について
    ソニーグループ株式会社 テクノロジープラットフォーム Exploratory Deployment Group
     Deputy General Manager, Planetary Boundary IoT System 木村 学 氏
17:40 準天頂衛星の高精度測位を用いたハザードマップ作成(オンライン)
    中学生 鈴木 泉輝 さん
17:55 休憩
18:05 パネルディスカッション『宇宙は防災に貢献できるか?』
    <モデレーター>
    一般社団法人クロスユー 代表理事/東京⼤学⼤学院⼯学系研究科教授
     中須賀 真一 氏
    <パネリスト>
    気象庁 別所 康太郎 氏
    ソニーグループ株式会社 木村 学 氏
    三菱電機株式会社 藤田 征吾 氏
    三菱電機株式会社 佐藤 友紀 氏
    三菱電機株式会社 赤間 慶 氏
18:50 おわりに
    三菱電機株式会社 鎌倉製作所 主管技師長 博士(工学) 廣川 類 氏
【第二部】
19:05 ネットワーキング(1時間程度)

 

登壇者(登壇順)

藤田 征吾 氏

三菱電機株式会社 鎌倉製作所 主席技師長

2009年 立命館大学博士課程修了.同年電子航法研究所入社.
2012年 三菱電機(株)入社.
現在,三菱電機(株)鎌倉製作所主席技師長.
主としてセンチメータ級測位に関する研究開発に従事.博士(工学).

佐藤 友紀 氏

三菱電機株式会社 先端技術総合研究所 主席研究員

2007年 京都大学工学部物理工学科卒.
2009年 東京大学大学院修士課程修了(航空宇宙工学専攻).同年三菱電機(株)入社.
現在,先端技術総合研究所 開発戦略部 企画グループ兼
メカトロニクス技術部 移動体・宇宙システムグループ 主席研究員.

赤間 慶 氏

三菱電機株式会社 情報技術総合研究所 研究員

2017年 早稲田大学・基幹理工・電子物理システム卒.
2019年 同大大学院修士課程修了.同年三菱電機(株)入社.
現在,情報技術総合研究所スマートセンシング技術部統合センサ情報処理グループ研究員.
センサ情報処理の研究開発に従事.

別所 康太郎 氏

気象庁 情報基盤部気象衛星課 衛星運用事業管理官

1991年気象大学校卒業。気象庁にて,地方気象台,本庁,気象研究所での勤務を経て,2013年から2016年まで気象衛星センターでひまわり8号の運用開始に携わる。2018年から気象衛星課でひまわり10号の調達・製作業務に従事。

木村 学 氏

ソニーグループ株式会社 テクノロジープラットフォーム Exploratory Deployment Group
Deputy General Manager, Planetary Boundary IoT System

地球上のあらゆる場所をセンシングし、環境問題や災害等の異変を察知し問題発生を未然に防ぐ「地球みまもりプラットフォーム」の開発に従事。様々な実証を重ねながら持続可能な未来の実現に向けて取り組んでいる。

鈴木 泉輝 さん

茨城大学教育学部附属中学校1年生。

小学生時代より茨城県で水準測量によりハザードマップを作成し、地盤工学学会関東支部、土木学会全国大会、宇宙科学技術連合講演会などで講演。

中須賀 真一 氏

東京大学大学院工学系研究科 教授
一般社団法人クロスユー 代表理事

東京大学工学部航空学科卒業、東京大学大学院工学系研究科博士課程修了、工学博士。
日本アイ・ビー・エムを経て、1990 年より東京大学講師、助教授、2004 年より教授。
超小型衛星、宇宙システムの知能化・自律化、革新的宇宙システム、航法誘導制御等の研究・教育に従事。
世界初の CubeSat を含む超小型衛星 15 機の打ち上げに成功。
2012 年~2022 年まで内閣府宇宙政策委員会委員、基本政策部会長など歴任。