主催:HEALTHSPAN X
共催:日本抗加齢医学会、SPACE FOODSPHERE

宇宙ビジネスの街、日本橋から始まる“Healthspan革命”
──XPRIZE Healthspan Japan Summit開催レポート

老いの常識を覆すスタートアップが集結。
健康寿命の未来に、日本がいま本気で挑みはじめている。
2025年7月15日、東京・日本橋。
静かに、しかし確かに“ある産業”の胎動を感じさせる夜になりました。
この日開催されたのは、「【招待限定】XPRIZE Healthspan Japan Healthspan Startup Investment Summit 2025」。
SPACE FOODSPHEREが共催し、私はプログラムディレクターとして、そしてXPRIZE Healthspanに参加する日本チームのひとりとして、日本側のオーガナイザーの1人を務めさせていただきました。なぜなら宇宙生活の実現には健康寿命延伸はマストだからである。

<<Longevity × Japan:世界のなかで、確かな存在感を>>
今回のイベントには80名以上が参加。
「Healthspan(健康寿命)」というテーマに、これだけの熱量が日本で集まったことに、正直なところ私自身が驚きました。
というのも、世界規模のコンペティション「XPRIZE Healthspan」において、準決勝へ進んだ40チームのうち、なんと8チームが日本から。
その快挙も追い風となって、日本のLongevity分野に対する関心は、今まさに大きく膨らみはじめています。10年前、宇宙ビジネスが黎明期だったころ、まだ無名だったiSpace(当時Hakuto)がXPRIZE Lunarのセミファイナリストに名を連ねていた──
そんな当時を振り返りながら、今回アメリカ側のオーガナイザーJUNさんが語ってくれた言葉が、印象に残っています。
「今から10年後、Healthspan産業も今の宇宙のように(またはそれ以上に)盛り上がっている未来をつくりましょう。
そして、ここにいる皆さんが、そのリーダーでありますように。」

<<世界とつながる知、未来をひらく投資>>
本イベントでは、以下の2名による特別基調講演がオンラインで実施されました。
• Dr. Jamie Justice(XPRIZE財団 副代表):
 「XPRIZE Healthspan:グローバル競争における日本チームへの期待」
• Sergey Jakimov(LongeVC共同創業者・MP):
 「世界のLongevity投資トレンドと日本市場の投資機会」
科学と市場、研究と実装。両輪を語るこのセッションは、日本が今後グローバルなLongevity産業のハブとして成長していく上での“地図と羅針盤”になったと感じます。

<<セミファイナリスト&Top100の熱量が、次の革新をつくる>>
今回のメインとなったのが、XPRIZE Healthspanの日本選抜企業10チームによるプレゼンテーションピッチ。
投資家の皆さんにとってはまさに、「Longevityビジネスのスタートライン」に立つ企業たちのリアルな声を聞く貴重な機会だったと思います。
疾患治療の延長ではなく、「健康な時間をいかに伸ばすか」を目的としたヘルススパンという思想。
その先端に立つのが、この夜集まったスタートアップたちです。

<<食の力もまた、Longevityを支える>>
嬉しかったのは、食品関連企業4社がスポンサーとして参加してくださったこと。
特に、抗加齢効果が注目される大豆加工食品がリフレッシュメントとして提供され、ネットワーキングの潤滑油にもなっていました。
「食」がHealthspanを支えるインフラであるという考えは、SPACE FOODSPHEREとしても一貫して取り組んできたテーマです。
この分野での共創がますます進む兆しを感じています。

<<最後に:日本発・Healthspan産業の夜明けに立ち会って>>
まだまだ、日本では「Longevity」や「Healthspan」という言葉自体が浸透しているとは言えません。
しかし、だからこそ──
この夜に集まった熱量が、きっとこれからの10年を形づくっていくと信じています。
老いの常識を塗り替えるのは、未来の誰かではなく、「いまの私たち」です。